せたログ

主に自転車の旅について,不定期投稿します

GW東北一人旅day07

2019年5月2日

朝は3時半に起床。今日から太平洋側の南下が始まる。

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尻屋崎へ

テントの中で朝食をとり、早朝5時には出発した。

むつの街を抜け、東から昇る太陽に向かって走ってゆく。

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まずは尻屋崎をめざす。

昨日とうってかわって、とてもいい天気だ。

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下北半島はなんだか北海道と風景が似ている。

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さくっと30kmほど走り、尻屋崎ビジターハウスへたどり着いた。

ビジターハウスより先は入場時間が決まっておりゲート管理されている。

7:00のゲートオープン前に到着してしまった。

補給食のどらやきをたべていると車でゲートオープン待ちしていた方に声をかけられた。どこから来たのか、どんな旅なのか、そんなありきたりな会話が進む。

バイクでゲート待ちしていた方も話に入ってきた。小型のバイクであれば150ccでタンク10L、1000円でほぼ満タン300kmは走るという。

カロリーを取り続けなければ走れなくなる自転車よりもよほどコスパが良さそうなので、バイクもいいなと思った。

話し込んでいるとあっという間に時間が経ち、ゲートが開いた。

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半島の端っこの、何ともいえない淋しさ漂う空気が好きだ。

最果て感を楽しみながらのんびりと走ってゆく。

突如、海の方から馬が現れ

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悠々と道路を横断していった。

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なんという自由気ままな生きざま。私も馬になりたい。

この馬は寒立馬(かんだちめ)という。

冬の雪原の厳しい寒さにもじっと耐えて立っている姿から名付けられたらしい。

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尻屋崎灯台は修理中だった。残念。

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南下開始

下北半島を満喫したので南下を開始する。

尻屋崎を出てからはひどい向かい風となった。漕げど漕げど進まないのはつらい。

時折空が暗くなり、雨もぱらつくような不安定っぷり。

日本一の面積(鳥取砂丘の27倍)を誇る猿ヶ森砂丘を左手に走る。

猿ヶ森砂丘防衛庁管轄のため立ち入りできないし、走り続けている県道248号からは林を挟むため姿が見えない。

向かい風に晒されながら、風景の変わらない林間の一本道をゆく。

朝から70kmほど走り、さすがに腹が減ってきた。

林間を抜け海沿いに出た頃、目にとまった「松楽」という食事処へ立ち寄る。

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カウンター席に座り、おすすめを訊いてみる。

松楽の大将は気さくな方で、海の幸について次から次へと教えてくれた。

生の小女子丼(こうなご)をいただくことにした。

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注文してすぐに目の前で丼にごはんと小女子を盛ってくれた。

小女子の漁は夜中に船を出して1時~2時頃に港へ帰ってくるという。小魚はすぐにいたんでしまうので基本的にボイルする。

そのため、とれたてで新鮮な生の状態で食べれたのはラッキーだ。

プチプチとした新鮮な小魚の触感と、口の中に広がる海の香りが印象的だった。

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海は風に叩かれて激しく波しぶきをあげている。

風速18メートルの向かい風と天気雨が続く。ずっと上り坂にいる気分だ。

青森の八戸や三沢には暴風警報がでており、台風並みの風が吹いていた。

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六ケ所村に入るとのどかな農耕風景が続く。

風景は穏やかだが、一帯が土で覆われているため、風が強いこんな日は穏やかではない。

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遠くから茶色く巨大な影が忍び寄り

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こうなる。

これが定期的に突風とともにやってくる。

目が痛いし、息も苦しい。

砂嵐がやってくるたびに自転車をとめて路肩で耐えた。

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次第に風向きは変わってゆき、向かい風から横風へ。

何度も突風に煽られながら少しずつ進む。

温泉

次第に日が傾いてきた。

汗と土でどろどろになった体を洗い流すべく予定していた温泉「ドライブイン三陸」へ。

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定休日

なんて日だ。今日はハードモードかもしれない。

さっさと諦めてサドルを跨ぐ。

少し進んだところにある別の温泉「和の湯」へ。

ここは営業日だった。

ほっと一息、温泉券を購入。

入浴前にトイレに入っているとドアの外から「入ってますか?」の声。

「はいってます」と返した。

「入ってますかー?」ガチャ

再度「はいってます」と声に出すのと同時に、掃除のおばちゃんがトイレのドアを開けた。

キャー(心の声)

なんて日だ。

こんな展開はいらんのよ。

...

温泉はとても気持ちが良かった。

疲れと土を洗い流した。

湯上りに今日の宿泊地について調べていると、当初野営する予定としていた下田公園キャンプ場のテント泊が7月から営業だったことが判明。

近くの温泉に入ったつもりだったのに、ここから寝床が見つかるまでまた汗をかくことになる。

なんて日だ。

今日も走れる限り

温泉でさっぱりして、日がまだある程度高いうちから近くのキャンプ場で優雅に過ごそうと考えていたが、それは叶わなかった。

今日は既に140kmほど走っているが、寝床を見つけるまでまだまだ走らなければならない。

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心が折れる

日が暮れて、今日が終わってゆく。

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どこまで走って、どこで寝ることになるのだろう。

小さな不安ともどかしさは夜闇が迫るとともにゆっくりと、しかし確実に大きくなってゆく。

ひとりぼっちでのナイトランは本当に心細い。

八戸の街に辿り着き、すき家の牛丼超特盛を注文して貪った。

コインランドリーで衣類を洗濯して、道の駅はしかみを目指す。

暗い山道を走る。

今日は朝の3時半から行動しているので、もうふらふらだった。

道の駅に到着したのは21時。

早く休みたかったが、道の駅にてトイレ泊していたSEROW乗りの旅人につかまってしまい、ほぼ一方的に話を聞いていた。

彼は私とは逆まわりで東北を走っているという。

長く一人旅していると誰かと会話したくもなるよなと云々うなづいていたが、疲れてしまっていて殆ど話の中身は聞いていなかった。

ただ「気仙沼の遺構はすごい」という話ははっきり覚えている。

もしこの先通るのなら、絶対に行った方がいいとのこと。

東北旅も今日から太平洋側に入った。より南下すれば、2011.3.11の震災で被害を受けた地域に至る。

ニュースであまり耳にしなくなってから、どれほど復興したのだろう。どれくらいの爪痕が未だ残っているのだろう。

この目にしっかりと焼き付けておきたい。

トイレの旅人に別れを告げ、道の駅の隅の方へ。

7日目ともなると人肌恋しくなってくる。

コンクリートの上にテントを立てて、眠りについた。

8日目へつづく。