せたログ

主に自転車の旅について,不定期投稿します

年末年始紀伊半島一人旅part2

今回の旅の最大の目的は釈迦ヶ岳のご来光登山と本州最南端の潮岬。

絶対に譲れないのはその二か所で、その他行けそうであれば獅子岩伊勢神宮あたりも考えていた。

年末になかなか時間がとれなかったため、ルートは昨日の新幹線の中で雑に引いた。

まずは奈良県の山奥を目指して自転車を進めることにする。

大阪~五條

12月30日朝、大阪の通天閣を出発地点とすることにした。

紀伊半島をざっくり1周走ってゴールの通天閣に戻ってこようと意気込んでいた。

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トラブルに見舞われたため残念ながら全行程を予定通りにこなすことは叶わなかったが

それはまだ後のお話。

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せっせとペダルを回しプチ峠を越えて、和歌山県橋本市に入る。

朝の青空は姿を隠し、どんよりと曇ってきた。

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麺や・えんにてゆずごまラーメン。

ここは変わり種ラーメンが多く、チョイスに迷った。

ゆずのすっきりとした香りがラーメンのこってり感を和らげて美味。

下り坂で冷えた体を温めることができた。

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奈良県へ。

紀伊半島の内陸部へ向かっているため、坂ばかり。

冬期登山の装備を積載し、ザックにもストックやらアイゼンやらを詰め込んでいて重いので

少しずつ疲労がたまってゆく。

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雪山用のインナーグローブを片方失くしていたので、五條のモンベルショップへ。

街中だけではなくモンベルは山の麓にもお店を出しているので好感がもてる。

出先で忘れ物をしても、なんとかなってしまう。

登山予定の釈迦ヶ岳について店員さんに話をきくと、そこそこに雪が積もっているとのこと。

こわいと思う反面、雪景色に期待が高まる。

紀伊山地

いよいよ五條を離れ、本格的な山道に入る。

予定より少し遅れて、市街を離れたのは日が傾き始めたころだった。

山道最後のコンビニであるファミリーマートにて

余裕をもって4日分の食料や水分を確保し

ザックやサイドバックに詰めて坂道を登ってゆく。

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寒気のせいか標高が高くなっているせいか、外気温は0度近くと寒くなっているが

大荷物を積んで坂を登っているため、だんだん薄着になってゆく。

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山道なので、厭になるほどトンネルが多い。

今日の目的地は道の駅。

標高700mあたりにある寝床を目指して

無心でペダルを回していた。

夜の山道

気がついたときには夜だった。

まだ6時そこらではあるが、辺りは真っ暗になっていた。

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車もまばらな山道に、時折猿の鳴き声がキイキイと響いていた。

次第に右膝に違和感を覚え始めた。

延々と終わらない急坂、大量の食料・登山装備。

久しぶりの自転車旅に、体は情けなくも軋んでいた。

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「はやくしなければ温泉が閉まってしまう」

そう思って焦ってペダルを踏み込んだのがいけなかった。

右膝に激痛が走り、暫くは自転車を押し歩いて坂を登ることになった。

真っ暗な寂しい山道と、まともに進めない自分。

どうしようもない無力感と孤独が襲い掛かってきた。

西吉野桜温泉

「もうお湯抜いちまったよ。ごめんな。」

やっとの思いで辿り着いた温泉は、年末年始の短縮営業のため

Googleが示していたのより2時間も早く店じまいをしていた。

旅の醍醐味である温泉に期待を寄せていただけに、かなりショックだった。

街灯すらない急な坂道を今夜これ以上登るのは

体力的にも精神的にも限界だった。

温泉の方に「ここの駐車場にテント張って一泊してもいいですか?」

と許可をとった。

星がきれいだった。

「野宿か。今夜は冷えるぞ。うちに来るか?」

温泉のオーナーの方が、そう言った。

厳冬期北海道初日の記憶がデジャヴする。

seita.hatenablog.jp

また、拾われてしまった。

つづく。